ライフヒストリー良知

ライフヒストリーブログ

2025年の人手不足

いつもありがとうございます。

介護業界は人手不足が著しいと毎日のようにメディアが報じていますね。

国の発表では、団塊の世代がすべて後期高齢者になる2025年には約38万人の介護職員が不足するとして警鐘を鳴らしています。実はこの数字には問題があって、現在の170万ほどの介護職員が2025年まで毎年4~5万人増えること前提にして、それでも38万人が足りないというのです。

実際には、おそらく年間に4~5万人の増員は無理でしょう。人手不足は介護業界だけでなく、建設業、製造業、サービス業などありとあらゆる業界に亘っているため、これからますます人材獲得競争が激化することを考えれば、むしろこれから全体的に減少していくことを想定すべきと思いますね。

これも国の発表ですが、認知症を持つ高齢者の数が現在の約420万人から2025年には700万人を超えるとしています。しかも戦後生まれのどちらかというの我慢することがあまりできずわがままな世代が介護の対象となると、介護職員のストレスは今以上に増大し、介護そのものの生産性が落ちると共に離職者が増えていくことは目に見えて明らかです。

国は、外国人の技能実習制度について介護職員の滞在年数を5年に延長したり、ベトナムから1万人の若い人たちを受け入れる政策を発表しています。焼け石に水かもしれませんが、できる政策はどんどん積極的に進めていくべきと思います。

ただ、国は「移民」という言葉を一切使っていませんね。あくまで一時的な滞在で、日本の技術やノウハウを取得して、期間が過ぎれば国に帰ってそれを広めていくよう促しています。せっかく5年間介護技術と共に、言葉や日本の文化や風習を学んでも、5年後に帰ってしまったら、ある意味、宝の持ち腐れになってしまいます。

そうではなく、国家としてきちんと「日本型移民政策」を打ち出して、外国人の若者たちがこの日本に定住し、日本のため大いに貢献してほしいと願っているのですが、なかなか難しいですね。