米国の研究者〈ハーバード大学心理学部ダニエル・L・シャクター教授グループ〉が行った単語リストの実験を例に挙げてみましょう。
そこに並ぶ言葉は、犬(dog)、列車(TRAIN)、机(table)、花(FLOWER)。
このリストを生物か非生物のグル―プに分ける、または大文字か小文字のグループに分ける。
後になってより多く覚えているのは、大文字・小文字のグループの言葉ではなく、生物・非生物グループの言葉です。
これはその単語が生物か非生物かを考えることで、すでに知識としてもっている情報として取り入れることができるからです。
一方、大文字・小文字かを判断することは、既存の知識とほとんど関係ありません。
これらから、合成する情報をすでに知っている顔や思い出と関連付ける文章や話があれば、その後の記憶は向上することがわかってきたのです。