ライフヒストリー良知

3-3 過去は変えられる

心理学者の榎本博明さんは、「私たちが生きているのは、客観的世界でなく、主観的世界であり、意味の世界である。私たちの過去は、どこか客観的な場所に保管されているわけではなく、自分自身の心の中にある。20年前の自分についての記憶も50年前の自分についての記憶も、今ここにある。ここからわかることは、過去は決して客観的なものでも、写真やビデオ映像のような固定的なものでもなく、ひとつの解釈であるということだ。つまり、過去は変えられるのである。」と述べています。

もちろん、過去に起きてしまった出来事を起こらなかったことにすることなどできるはずがありません。できるのは、事実としての出来事がみなさまにとってどんな意味を持っているのか、そのことについての解釈のし直しなのですいわばみなさまのライフヒストリーの書き換え。そのことによって過去はいくらでも変えられるのです。

私たちライフヒストリアンがみなさまから聞き書きする最大の意義はここにあります。