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記憶の研究

〈記憶〉の研究【記憶】

認知症を抱える高齢者が増えるにつれ、〈記憶〉の重要性が以前よりも大きくクローズアップされています。私たちはこれまで〈記憶〉があることを前提に生活をしてきたけれど、実は歳を重ねていくにつれ〈記憶〉が減衰していくんだということを改めて知るにつけて、その恐怖や不安を覚えるようになっていますね。

脳の機能を測定する装置や機械が開発されて以来、〈記憶〉とは何か、そのメカニズムはどうなっているのか、などといったものがいろいろわかるようになってきました。〈記憶〉の研究成果でノーベル賞を受賞するアメリカの学者も現れていますね。

今日のようにレコーダーというものがなかった昔、人が語った言葉を残すのはそれを聞いた人の〈記憶〉だけが唯一の頼りでした。釈迦や孔子、キリストの弟子たちは、師匠が話した言葉を一言一句違えないように自分の脳の記憶装置の中に完璧に刻んでいたからこそ、今に生きる私たちは経典や論語、聖書を読むことができるのです。その意味で、人間の〈記憶力〉はすごいですね。

〈記憶〉を失いたくないと思うのは人として当然のことです。しかしながら、現実は加齢と共にそれを失っていきます。そのために今、〈記憶力〉を維持するための薬やトレーニング方法がさまざまな分野で研究されているのです。

私たちは、「インタビューしてその方の生きてきた歴史を思い起こし、書き留め、後裔に遺していく」事業を通じて、〈記憶〉の減衰を可能な限り防止し、その方の〈記憶〉を失うことに対する恐怖や不安や少しでも取り除いて頂きたいと思っています。

できる限り、これまで研究されてきた信頼すべき学者たちの文献や客観的なデータなどを引用し、また当社自らもその成果を蓄積していきたいと考えています。当社の強みである「脳に活力を与え〈記憶〉の劣化を予防するための口述自伝制作」を進めていく意味と意義を知って頂くために。