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ライフヒストリアン

“ヒストリアン”という言葉を日本語に訳すと「歴史家」ですね。では、“ライフヒストリアン”と言うと? これはどこを探してもありません。私が創った言葉だから。日本語に訳すと、“個人史家”、“生活史家”、または“自分史家”となるでしょうか。

さて、一般的には歴史とは過去に起こったことですよね。しかし、それだけでは正しい歴史の定義にはならない。

「過去に起きたことがらに対する人々の記憶」。これこそが歴史だと思いますね。 

記憶されない歴史は何の意味をも持ちません。ただ難しいのは、過去に起きたことがらに対する客観的な記憶というのが可能かどうか。

人々の社会的な現象に関する記憶は、利害が異なれば当然のことながら違う形で記憶され、解釈されるしかありません。「歴史において絶対的な客観性というものは存在しない」と言い切れるでしょう。

ごく普通の名もなき人たちのよりよき未来を模索するための知恵を、過去の歴史を振り返ることによって創り出していく、そしてこの知恵を人々に投げかけ自伝文化というかたちにして定着させていく。こんな役割がきっとライフヒストリアンにあるのだと思いますね。