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なつかしさ(ノスタルジア)の心理学

高齢者に対する事業を展開するなかで、「なつかしさの心理学」という比較的新しい心理学のジャンルについて本格的に研究をやり始めて、今月でちょうど1年が経ちました。

なつかしさ(ノスタルジア)とは?
若い頃に聴いた音楽や観た映画、久しぶりに会った学生時代の友達、これらがきっかけとなって過去のことを思い出すという点で「記憶」に関わっている。

またその時、甘く楽しく、時には苦く苦しい気持ちを引き起こすという点では、「感情」に関わりを持っている。

さらに、今までやってきたことへの誇りや自信、逆に昔に戻ってやり直したいという望みや後悔という点では、「自己」に関わる。

ノスタルジアを感じるとき、前頭葉や海馬をはじめとする脳の多くの部位が広い領域で盛んにネットワーク活動をしていることが、近年明らかとなってきましたね。

過去の出来事を回想し想像する、同窓会で古い友人や初恋の人と語り合う、若い頃遊んだ場所へ旅行する、昔熱中した特技や趣味を再びやり始めるといったことは、心と脳の健康増進にとっても良いんだと、こうして科学的にも証明されてきているんですよ。