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ライフストーリーの心理学

自己物語、英語ならライフストーリー。社会学や民俗学にはライフヒストリーと共にライフストーリーという概念があります。

一方、心理学の世界には「自己物語の心理学」というものがあります。これを提唱しているのが心理学者の榎本博明さんです。「自己物語の心理学」とは、要するに『人は誰でが物語的文脈に生きており、その物語的文脈に沿って目の前の現実を解釈し、日々の行動のとり方を決定し、また自分の過去を回想し、自分の未来を予想するという立場をさす。」ことと定義づけています。

同じような出来事が起きたり、経験をしたり場合、それをどう解釈するか、楽観的に肯定的に捉えるか、悲観的に否定的に捉えるかによってその意味が大きく変わってきますね。

また、自分自身を認識する、或いは他者のことを知るには、その生き方を導いている「ライフストーリー」を掴めばよいということになりますね。嫌いな「ライフストーリー」や後悔だらけの「ライフストーリー」を変えたいと思う時、「ライフストーリー」そのものを書き替えることが必要です。

だけど、多くの人は自分の「ライフストーリー」が何なのか、どんな「ライフストーリー」を生きているかわからないでいます。特に中・高齢の人たちにそれを感じることが多いですね。毎日が空しく過ぎていく、生きる実感が欲しい、自分の人生の意味がわからない、そのように思っている人がけっこういるように感じます。

日々の生活に意味とか筋書きを求めているんだろうと思います。その人なりの納得いく「ライフストーリー」を手に入れるために何をすべきか、その課題に取り組んでいきたいと思っているのです。