介護施設には、様々なライフヒストリーを持った方々がたくさん入所してきます。回想できる人からそれらをいろいろ聴かせてもらうことはほんとに楽しいものです。
その記憶は、必ずしも良かったこと、成功したことだけではありません。苦しかったこと、挫折したこと、失敗したこともたくさん含まれています。しかしその経験によって「自分の今がある」とか、「成長できた」というように前向きに捉える人も少なくありません。
つくづく過去の出来事をどう意味づけ解釈するかによって、過去は書き替えることができるものだなと思いますね。また、マイナスの感情と結びついた過去の経験を引き出し聴かせて頂くことで、その人を勇気づけたり、モチベーションを高めたり、心理状態をプラスの方向に導いていくことも大切な私の仕事だなと強く感じています。
「過去は変えられる。」これがライフヒストリアンとして、もっとも肝に銘じていかなければならない言葉です。