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共感

心理学と言えば、日本でいちばん有名なのがおそらくフロイトでしょう。

だけど、アメリカで今、いちばん人気のあるといわれるのが、コフートという学者さんですね。ハインツ・コフートは「自己心理学」という精神分析のひとつの流派を作り、今やそれがアメリカ心理学会の一大勢力になっています。

このコフートが唱えた「自己心理学」の基本というのは、相手の自己愛を満たすことで気分をよくしていこうとする考え方です。その方の不安感を和らげていくことで、人間として受け入れられていく感覚を持ってもらう。そのことでその人の成長を促し、心理的にも安定させていくという考え方です。

コフートは、「その人の心理ニーズを知る必要がある」と言います。「お客様が何を求めているのか」「お客様が何を考えているのか」。私は事業を展開するうえで、お客様のこれを満たしてあげるのがとても大切なのですね。

この心理ニーズを満たしていくための手段として、コフートは「共感」ということを提唱しています。相手の主観やお腹のなかで何を考えているかなかなかわからない。そのために「共感」が必要なのだと。相手の立場、お客様の立場に立って、主観を尊重し理解する必要があると言うのです。

私は、コフートのこの「共感」の考え方をしっかり受け止め、「共感力」を高めていきたいと思っているところなのです。

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