ライフヒストリー良知

ライフヒストリーブログ

専門知識【質問力】

専門知識【質問力】

昨年末にある団体の70周年記念誌を作成して以来、別の団体の20年史作成や事業で成功された不動産会社社長の自伝制作の話など幾つかの仕事が舞い込んできて、今たいへん忙しい日々を送っています。

自分のライフヒストリーを子孫や後裔に遺すことの喜びや大切さを顧客となる人たちの熱弁をふるっても、なかなか理解して頂けないことが多い。そんな中でやはり実績がとても大事になり、今回記念誌の制作で数多くのインタビューした内容を見せることによって、信頼を勝ち得ることができましたね。

自伝文化が根付いていない日本では、どうしても、顧客として功なり名を遂げた人たち、富裕層の言われる人たちが中心になります。だけど、〈ライフヒストリ良知〉の当初の目標である、名もなき人たちの自伝を制作することや普通の人々に自伝を遺してもらうためには、本人にとってこのことがどれほど意義と意味があるかを知らしめていくマーケティングがとても大事になりますね。

ところで、顧客にインタビューする際に大切なのは、顧客の生きた時代背景や事業に関する専門的な知識をある程度事前に準備し学習することです。それを正しく用いていい質問ができるのです。

なぜなら、口述自伝の作成には、顧客の脳に刻まれている記憶を呼び起こすことがとても重要で、そのためには顧客の生きてきた時代や行ってきた事業に関する手がかりやヒントを示さなければならないからです。

数多い顧客のライフヒストリーは、それこそ千差万別ですが、より良き自伝を完成させるためには、聴き手であり訊き役のライフヒストリアンの幅広い専門知識が問われてくるのです。事前準備や学習がしっかりできれば、その方のライフヒストリーブックは、半分出来上がったといってもいいでしょう。