ライフヒストリー良知

良知の知識と智慧

日本語表現・書く技術 / 書籍

≪日本語の作文技術≫

【本多勝一(ジャーナリスト)】
●「話すように書けばよい」という考え方がある。誰だって話しているじゃないか。たいていの人は頭の中でいったん作文にしてから口に出すのではない。いきなり話している。それならば書くのだって同じだ。話すように書けば書ける。作文ということで緊張し、硬くなるから書けないのだ。だが、この考えは全く誤っている。話すということと作文とでは、頭の中で使われる脳ミソの部分が別だというくらいに考えておく方がよい。「文章」は、決して「話すように書く」わけにはいかない。

≪日本語表現法≫

【杉浦克己(放送大学教授)】
●文章の目的は、「自分の考えを読む人に納得してもらえるように説明する」ということ。
●自分の考えを書き表すには、なるべく修飾語を避ける。またひとつの文の役割はひとつである。

≪考える技術・書く技術≫

【バーバラ・ミント(コンサルタント)】
●書いたものが不明瞭なのは、書き手による考えの並べ方が読み手の頭の中の理解プロセスとうまくかみ合っていないことが原因となっている。
●読み手にとってわかりやすいのは、まず主たる大きな考えを受け取り、そのあとにその大きな考えを構成する小さな考えを受け取るという並べ方である。

≪日本語の年輪≫

【大野晋(国語学者)】
●言葉は、人間のものの考え方、感じ方、あるいは仕方を、その人がまだ小さいときに、あたかも刻印を押すように決定していく大きな力がある。一方、人間が一人前になり、社会を動かす力を持つようになると、新しい社会の動きや、あるいは、ものの発明や人間の感情の流れなどを細かく表したいという願いから、言葉を変えていくこともできるようになる。
●この2つのこと、言葉が人間を作るということと、人間が言葉を作っていくということ、これは、言葉の実際の場で働く、重要な2つの力である。この2つの力が螺旋のようにぐるぐる廻って、かわるがわる働きながら日本語の長い歴史を作ってきた。
●日本の言葉が日本人の考え方をどのように決めてきたか、また日本人の考え、感覚がどのように言葉に反映しているかを具体的に見ること、それは、歴史の表面に出てこないで、しかも日本人の暮しの習慣や、それについている感情や、判断の仕方などの本当の姿を、私たちに見せてくれるかもしれない。
●もし、そういう日本人のあり方が浮彫りにされれば、それは、明日、明後日とは言わないまでも、10年、20年先の日本を、どう生きて行くのがよいかを考えるのに、ひとつの手助けになると思う。

≪語順について≫

●語られた言葉を文字にするとき、いちばん問題になるのは「語順」である。話し言葉では、語順はデタラメになるのが普通だ。というより、書き言葉のように整理する余裕がなく、極端に言えば、思いつくままに言葉が口から出てくるので当然のことだ。そんな「話し言葉」をそのまま文字にしても読み手の側は不明なことばかり。
●書いてある内容が正確に間違いなく読み手の側に伝わるためには、「正しい」語順を考えなえればならない。

≪語順と文法≫

【佐伯哲夫(大学教授)】
●一語を言表し終えてのちでなければ絶対に他の一語の言表に移ることができない。
●日本文の語順を研究対象とすることができるというのも、実は個を超えた日本語集団による抽象と判断あってのことであって、語順研究はこれらのありかたの、言いかえれば日本人の精神活動様式の解明にほかならない。

≪話し言葉の日本語≫

【井上ひさし(作家)・平田オリザ(作家)】
●話し言葉、いったん口から出たら、それをどう取り消そうと無理。それは相手に必ず伝わってしまう。それが話し言葉の最大の特徴だ。
●話し言葉の世界では、文法は無視される。大事なことから先に言っても間違いではない。「痛い!足。あんたが踏んでるのよ」これで十分伝わる。
●日本語の会話はというのは、あいまいなものに対しては非常に強い。
●日本はもともと対話が不条理性を帯びている。
●点と丸のルールが確立していないというのが日本語の特徴だ。
●世の中というのは、「このままいけばいいんだ」という時代と「このままではいけない」という時代が交互にくる。こうした時代にいちばん大事なのは、言葉ではないか。
●言葉を省略したりできる機能が日本語にはある。
●語尾が違うだけでも通じる。どうも日本語は主語がないという欠点を助詞や助動詞で補っている。
●「方言」は徹底的に恥ずかしいものだった。
●自分がどういう生まれでどういう育ちで、どんな趣味をもっていてろいうことを、ふだんあまりしゃべらない。ふだんあまりしゃべらないということは、ふだん自分の言葉でしゃべっていない分野という。
●人間関係がちゃんと見えていないと、私たちは無口になる。
●地域の人たちが自分のいま話している言葉で、どうやって自分を表現していくかということを大事にしていかないといけない。そのときにたぶん方言をいうものを超えて、なにかひとつの普遍的なものがでてくるんじゃないか。

≪文章読本≫

【丸谷才一】
●文章上達の秘訣はただひとつしかない。何のことはない名分を読むことだ。
●名分がわれわれに教えてくれるもの
(1)言葉遣い
①先人の語彙、過去の言い回し、別の文脈のなかでのレトリック
②われわれはまったく新しい言葉を創造することはできない。可能なのはただ在来の言葉を組み合わせて新しい文章を書くことで、すなわち、言葉づかいを歴史から継承することは文章を書くという行為の宿命なのだ。
(2)文章の呼吸
(3)文章を書くことの意義と有用性
●文章の形を学び、身につけ、その型に合わせて思うこと
●文章の最も基本的な機能は伝達である。

≪よくわかる文章表現の技術Ⅰ(表現・表記編)、Ⅱ(文章表現編)、Ⅲ(文法編)、Ⅳ(発想編)、Ⅴ(文体編)】

【石黒圭(言語社会学教授)】

●話しことばと書きことば
◆ことばには、場に合わせて選択しなければならない、言語使用域と呼ばれるバリエーションがある。日本語の場合、とくに話しことばか書きことばかという言語使用域が問題になる。
◆話しことばと書きことばは二つにはっきりと分かれるようなものではなく、話しことばらしさ、書きことばらしさといった段お階性を有するものである。
◆すべてを書きことばらしい表現にするとかえって不自然になることもあるが、そうした書きことばへの変換が自在にできるようになれば、その場に応じた文体に調整することができるようになる。
◆話しことばと書きことばの文体的な違いは、助詞、接続詞、副詞など、文法的な要素に現れやすい。一方、名詞、動詞などの語彙的な要素、とくに日常生活に密着した身近な語彙は書きことばへの変換が見落とされがちなので注意が必要である。

≪変わる方言 動く標準語≫

【井上史雄(社会言語学博士)】
●「方言は矯正すべき」という時代から、方言を記録する時代を経て、様々な方言を楽しむ時代へ。

試験

 

≪日本語語感の辞典≫
≪感情表現辞典≫
≪日本の作家名表現辞典≫

【中村明(早稲田大学名誉教授)】

≪話し言葉の技術≫

【金田一春彦(国語学者)】

≪全国方言辞典≫

【佐藤亮一(国語研究者)】s

≪日本語の教室≫

【大野晋(国語学者)】

≪考える技術・書く技術ワークブック(上)(下)≫

【バーバラ・ミント(コンサルタント)】

≪文章の書き方≫

【安藤智子(作家)】